【各種リンクの作成】

Orchisは、Windowsの提供する各種リンクの作成に対応しています。

  ショートカット
  フォルダショートカット
  ハードリンク
  ジャンクション
  シンボリックリンク

これらのリンクを作成するためには、ターゲットとなるファイルやフォルダを選択し、ファイラウィンドウ間で右ボタンによるドラッグ&ドロップを行います。

エクスプローラ等のファイラプログラムからOrchisのファイラウィンドウ上に右ボタンドロップした場合も、同様にこれらのリンクを作成することができます。ただし、Orchisからエクスプローラ等のファイラプログラムにドロップした場合に作成可能なリンクは、ドロップ先のファイラプログラムのサポートする機能により制限されるため、必ずしもすべての種類のリンクを作成できるとは限りません。

なお、ジャンクションやシンボリックリンクのご利用は危険を伴う場合がありますので、注意してご利用ください。各種リンク機能の詳細については、Web等でお調べください。

ショートカット

ショートカットについては説明するまでもありませんが、ファイルやフォルダなど、Windowsのシェル上のほぼすべてのオブジェクトを指し示すことができるリンクファイルです。Windows上でショートカットファイルを開くと、ショートカットファイル自身ではなく、そのショートカットが指し示しているファイルやフォルダが開かれます。

Orchisでは、エクスプローラと同じアイコン(標準では左下に矢印マークが付く)を表示することで、ショートカットであることを示します。

フォルダへのショートカットは、通常のフォルダと同じ扱いとなります。(ただし、アイコンはショートカットであることを示します。)

フォルダショートカット

フォルダショートカットは、ショートカットと異なり、その実体は desktop.ini と target.lnk という2つのファイルを格納しているフォルダです。これらのファイルに適切な値を記述することにより、任意のフォルダを指し示すことができます。また、フォルダへのショートカットとは異なり、エクスプローラ上ではアイコンにショートカットマークは付加されず、通常のフォルダと同じ扱いになります。

Orchisでは、エクスプローラとは異なり、通常のショートカットと同じアイコンで表示されます。フォルダショートカットの参照先であるフォルダが異なる場所に移動した場合も、そのフォルダを参照することができます。

なお、『フォルダショートカット』という用語は、Windowsの標準的な用語ではないかもしれません。

ハードリンク

ハードリンクは、複数のファイル名がファイルシステム上の同じ実体を指し示す機能です。各ファイル名には主従関係がないため、ファイルAのハードリンクとしてファイルBを作った場合、初めに存在していたファイルAを削除しても、ファイルBはそれまでと同じ実体を開くことができます。

ファイルAとファイルBがハードリンクの関係にある場合、ファイルAの名前を変更してもハードリンクの関係は維持されます。たとえば、「A」というファイル名のファイルAと「B」というファイル名のファイルBがハードリンクの関係にある状態で、ファイルAの名前を「AA」に変更し、新たに「A」という名前のファイルCを作成した場合でも、ファイルAとファイルBは依然としてハードリンクの関係を保ちます。

このことが問題を起こす場合があります。Windowsアプリケーションには、ファイルを編集して保存する際に、 まず「一時ファイル」を作成して「元のファイル」の日付情報をコピーしてから保存し、「元のファイル」を適当な名前に変更した後に「一時ファイル」を「元のファイル」のファイル名に変更、最後に「元のファイル」を削除する、という手順を取るものがあります。これは元のファイルを壊す危険性を回避するためですが、この結果としてハードリンクが切れてしまうことになります。

ジャンクション

ジャンクションは、ファイルシステム上にある任意のディレクトリを示すリンク機能です。ただし、ネットワーク上のリソースは参照することはできません。エクスプローラ上では、Windows XPでは通常のフォルダのように表示されますが、Windows Vista/7/8ではショートカットと同じ矢印を付加してリンクであることを明示しています。

Orchisでは、ジャンクションには、右端の▲マークの左横に縦棒を表示します。

Windows XPのエクスプローラでジャンクションを利用する際には、注意が必要です。Windows XPでは、ジャンクションを削除すると参照先のディレクトリに格納されているファイル/フォルダも削除されます。削除されたジャンクションが『ごみ箱』に入っている場合は、参照先のディレクトリ内のファイルにアクセスできますが、『ごみ箱』を空にしたり『ごみ箱』に入れずに直接ファイルシステムからジャンクションを削除した場合は、その時点で参照先のディレクトリ内のファイルも削除されてアクセスできなくなります。Windows Vista/7/8では、ジャンクションを削除しても参照先が削除されることはありません。

Orchisでジャンクションを直接削除する場合は上記問題は発生しませんが、Orchisでフォルダを削除し、そのフォルダツリーの中にジャンクションが含まれている場合は同様の問題が発生します。ご注意ください。

Windows XPでは、ジャンクションの作成はできません。

シンボリックリンク

シンボリックリンクはショートカットと似たような使い方になりますが、ショートカットがWindowsのシェルが実現している機能であるのに対し、シンボリックリンクはファイルシステム(NTFS)がサポートする機能です。そのため、『メモ帳』 等の一部のアプリケーションでショートカットファイルを開くと、ショートカットの参照先でなくショートカットファイル自体を開いてしまう(つまりアプリケーション毎に対応している必要がある)のに対し、シンボリックリンクを開くと自動的に参照先のファイルを開いてくれます。

シンボリックリンクはファイル名を参照するため、以下のようにハードリンクとは異なる動作をします。ファイルBがファイルAへのシンボリックリンクの場合、ファイルAの名前を変更すると、ファイルBはファイルAにアクセスできなくなります。また、ファイルAのファイル名が「A」であるとし、ファイルAの名前を「AA」に変更し、新たに「A」という名前のファイルCを作成すると、ファイルBはファイルCを参照するようになります。

Orchisでは、フォルダへのシンボリックリンクには、右端の▲マークの左横に縦棒を表示します。

Windows XPでは、シンボリックリンクの作成はできません。

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